猫の夢

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   ジュリエット猫の夢
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♪夢を語った猫のジュリエット

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猫が夢見る


            
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もと外であったジュリエットは、わたしに
自分のを話してくれました。面差しからして
みがちな雰囲気のあるはわたしに
ぺたりぺたり寄り添っては何度もなんども
夢を実現させたいのだと言い寄った
のでした。

彼女が懸命に語る姿をみていると、
なんとしても手助けしてあげたいな、という
気分になってくるのです。彼女に限らず
人でも動物でも誰にでも叶えたい願い、
というのが一つくらいはあるのでは
ないでしょうか?

それではジュリエットの夢とは何なので
しょうか?まずは彼女の話を聞いてみて
くださいな・・・。

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外猫ジュリエットのテリトリーはそれほど
広くありませんでした。いつもわが家の
周囲と前方の五、六軒先のお宅の範囲の
中です。

彼女はこの狭い範囲の中で、日々の飲み水、
食べ物の確保をしていたらしいのです。
時々、ご近所の玄関前で正座している
姿を見かけました。

わたしが知らん振りして通り過ぎようとしたt時、
決まってジュリエットの方から声をかけて
きたのです。・・うがぁっ!」通訳すれば
・・・・あとで行くけんね!

はいはい、ジュリちゃんもさんも頑張って
ますねん!わたしも軽く手をふって
応えました。

 わが家ではジュリエットに食べものを
あげることは決してしませんでした。
猫に懐かれても様々なアレルギーを持つ
タンタンがいますから、飼うことは
できません。

それにわたしはタンタンのお世話だけで
疲労困憊していました。これ以上、
別のモノのお世話などしたくもない、と
思っていたのです。

ですから彼女が毎日毎日わたしの
もとに通ってくるのがとても不思議
だったのです。

        
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ジュリエットは夢を実現できたのでしょうか?
 わたしは彼女を見ていると、夢は自分で
引き寄せるもの!という気がいつもします。
 そしてなんだかとてもわくわくして
しまうのです。

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 それに実を言えば、初め、わたしは彼女にかなり冷たくしていました。
近くにくれば霧吹きでシュッ〜っ!っと、
 やって追い払っていました。一度は逃げていくのですが、一分もしないうちに
また戻ってくるのです。

今度はひげを指でつまんで両方から引っ張ってみました。ですがなぜか?
彼女はニコタ、ニコタ・・・。

 「あんた、ひげを引っ張られてそんなにうれしいの?へんっ。
うちのタンタン、知ってる?ほら!あれ、あの子よ!あまりわたしにくっ付いて
いると何されるか分からないわよ。

 すげっ、コワいのよぉ。あんたはタンタン好みじゃあないのだからね。
悪いけれど・・・。だから早く帰ってよ。お願いだからさ。」

ジュリエットはわたしが「ほら!」と言って顔を向けた方向へジブンの顔を向け、
タンタンをちらっと一瞥し、またわたしの顔を覗き込みました。

 「ふ〜ん。タンタンのことはわかっているの。どんな子かってこともね。
でもね、ルルさんに聞いてもらいたいことがあるの、どうしても。」

 「・・・・それじゃあさ、タンタンが夜、ぐっすりと眠ったあとで聞いてあげる。
それでいいでしょ?」

 「ぐりゅっ・・。」

 ジュリエットはわたしの言葉を聞いて、素直にどこかへ歩いていきました。
夜の見回りらしいです。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
タンタンがぐっすり・・寝入った頃、再び洗濯物を干していると
ジュリエットがぴたっとわたしの足元に寄り添っていました。


《ジュリエットが話してくれたこと》

 ジュリエット外猫のわりには、とてもきれいで人懐こい子です。
それは彼女が今まで“おじさん”のお家で暮らしていた“お家猫”だった
からなのです。

“おじさん”というのは彼女の飼い主さんだった人でで、まだ小さな子猫の時に
引き取って育ててくれたおじさんなのです。おじさんは一人暮らし
だったそうです。

年齢的にはおじさんとおじいさんの中間くらい・・らしいです。一日中お家に
いて新聞を読んだり本を読んだり、夜になるとテレビを見て、眠るときは
イヤーフォーンでラジオを聴いていたのだとか。

毎日お昼過ぎに近所の図書館へ行き、夕方近くに帰って来るのです。
おじさんは特別“猫好き”というわけでも、かといって
嫌いということもありません。

でもちゃんとほどほどに可愛がってくれたそうです。
ジュリエットはあまりしつこく触られたり抱きしめられたり
するのが嫌いでしたから、ほど良い距離で干渉し過ぎない
おじさんのことはなかなか好きだったそうです。

ジュリエットがお家に貰われて五ヶ月くらい経った頃でした。
最初の恋の季節が訪れたのです。

突如、身体の中にムズムズソワソワ感が走り
(だって、ジュリエットが言ったのだものっ!)

ノドがからからしてきて、胸の奥から叫び玉が出てきたのだとか!

ジュリエットは台所の少しだけ開いている窓によじ登って外に飛び出して
しまったのです。貰われてきて以来、初めて嗅ぐ外の空気と地面の感触に
しばらくうっとりしていました。

この時は、これからどんなに怖い出来事がたくさん待っているのか
想像もしていなかったのです。

以後半年間でジュリエットは人生に起るありったけの苦難に遭遇する
のですが、運が良いことに・・・彼女はは生まれつき非常に賢い頭を
持った猫だったのです。
それから気立てが上等なのです。



 彼女が“お家ネコ”だったと聞いて、わたしはなるほどと納得しました。
人に馴れていることはもちろんなのですが、話がよく通じるのです。
そして彼女のの話もすんなりとわたしに伝わってきました。

ジュリエットはわたしの目を凝っと見つめると、溜め息を一つしてまた話し
始めました。外の空気の匂いや風に揺れる木の葉、地面の草や花にすっかり
気を取られて夢中で歩いているとお家からどのくらい離れたのか?

ジブンがどっちの方角から来たのかも分からなくなっていました。
夕方になり、お腹が空いて、ノドが乾いても知らない場所ではどこに
水があるのか?

どうやって食べ物を探したらいいのか分かりません。帰る道は分かりませんし、
だんだん夜になって空腹も大きくなっていました。

ジュリエットはもともと食いしん坊らしいのです。
一食抜いただけでもイライラして不安になってきました。

もうお家に帰る道も方角もすっかり分からないジュリエットは泣叫びました。

声が枯れるまで翌日の朝まで鳴いていたのです。
あまり鳴きすぎて、お腹も空き過ぎてめまいがしました。

そして気を失って倒れてしまいました。
以前にもなんどか気を失ったことがあるのだそうです。
そう言いながら頭をちょっと振りました。その時のことを思い出したようでした。

目が覚めたのはお昼少し前のことでした。お家を出てきてから
1日が経っていました。

ジュリエットは考えました。帰る道を探すよりも、まず食べ物を探さなくちゃ!
それから安心して眠れる新しいお家も要る・・・。



 おじさんの家はごくふつうの一軒家です。特別小さいわけで
はありませんが、大きな家ではありません。庭はあるらしかったのですが、
これも広くはなさそうでした。

とにかくどこにでもあるごくごくふつうのお家でした。
食事はカリカリのビスケットです。それも特別高級なものではなく、
お徳用と書いてある量がたくさんある大袋入りのカリカリでした。

それでもお味はそ不味いというわけでもなく、かと言ってたいそう美味しい
ということもなく“フツウ”だと思いました。

でもおじさんは毎晩ビールを1本飲みましたから、時々のおつまみである
マグロのお刺身を一切れか二切れをジュリエットに分けてくれました。

お刺身は週に一回で、普段はお豆腐がおつまみでした。
おじさんはこれもスプーンに少し取り、食べるかどうか試したのですが

ジュリエットの好みではなかったらしいです。おじさんはついでにヨーグルト
も彼女にあげてみましたが、ジュリエットはフギャ!っと言ってどこかに
隠れてしまいました。

この子はけっこうデリケートなのだな、とおじさんは思いました。
それからはあまり干渉しないで、付かず離れずといった感じで
接するようになりました。

女の人みたいにいつも抱っこしたり、膝に乗せて撫でたりということは、
ほとんどしませんでせいた。

でもそれはジュリエットにとってもなかなか居心地が良いと感じられる
暮らし方でした。

でも少しだけ・・・少し、何か足りないような気もしていました。
それが何か?まだはっきりとはしませんでしたが・・・でも、もう少し
すれば分かるのだ、という思いがしたのです。

ジュリエットはここまで話すと「ふう〜っ・・。」とため息をつきました。
なにか足りない、と感じたのは“心”だったのかもしれないと思ったのです。

安心して日向ぼっこのできるサンルームのあるお家と、それから誰かの
心に寄り添う暮らしがしたい・・とジュリエットは言いました。
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